サンマ漁の解禁を前に、気仙沼市で「出船送り」が行われ、大型のサンマ漁船が出港しました。
今シーズンも不漁が予測されていますが、漁師からは「大漁を狙う」と力強い意気込みが聞かれました。
「出船送り」は、漁に出る船を家族や友人が航海の安全と大漁を願って見送る気仙沼の伝統行事です。
第81豊清丸中舘捷夫漁労長「漁師だから(漁に)出た限りはどんなことがあったって大漁すると、それをサンマ船の漁労長たちが一致団結で今年も頑張ろうと、そういう意気込みで毎年やっています」
集まった家族が見送る中、大型サンマ船11隻が次々に出港していきました。
旗を振る子ども「サンマ獲ってきてね」
乗組員の家族「いっぱい取ってきてもらえるように、初めてなので別れが寂しいんですけど」
乗組員の家族「まず無事に帰ってきてくれれば。それだけですね」
記録的な不漁が続くサンマ。2022年の全国のサンマの水揚げ量は1万7910トンと、記録が残る1960年以降4年連続で過去最低を更新しています。
さらに、気象庁の調査で7月の三陸沖の海水温は平年より10度高かったことが分かりました。
黒潮の北上が原因とみられていて、水産庁の予測では今シーズンも不漁となる見込みです。
出港した11隻は北海道の花咲港や釧路港に向かい、大型船の漁が解禁される8月20日から漁を始めます。