宮城県大郷町のスポーツパーク構想をめぐり、議会解散の是非を問う住民投票について署名の一部が無効だとして、町議3人が住民投票の不成立を求めた裁判が始まりました。大郷町側は争う姿勢を示しました。

 大郷町のスポーツパーク構想をめぐっては、構想に反対する議会の解散の是非を問う住民投票が20日に行われる予定でした。

 構想に反対する町議3人は、町民の署名に同じ筆跡や代筆があり署名の一部が無効で住民投票が成立しないと訴えていて、仙台地裁は8日、この訴えを認め判決が出るまでの間、住民投票を一時停止する決定を出していました。

 23日に開かれた第1回口頭弁論では、原告の町議らが「186人分の署名が同じ筆跡、違法な代筆」と主張し「町の選挙管理委員会の署名審査が不十分で、有効署名数の3分の1を下回っていて、住民投票は成立しない」などと訴えました。

 原告の石垣正博大郷町議「不法なものにおいて、なぜ議会の解散があり得るのか、それは我々としては非常に疑問である」

 一方、被告の大郷町側は「署名を自分で書いたかどうかは、職員が対象者を直接訪問して確認した」などとして、請求の棄却を求め争う姿勢を示しました。

 裁判は、地方自治法に基づいて100日以内に判決を出す百日裁判で行われ、夏ごろに判決が言い渡される予定です。