宮城県大崎市の病院で発生したレジオネラ症の集団感染について、病院周辺でも11人の患者が出ていることが明らかになりました。病院で発生した集団感染との関連性が疑われています。
大崎市の永仁会病院では、これまでに病院を利用した40代から90代の男女6人がレジオネラ症に感染し、このうち80代男性と40代女性が死亡したことが分かっています。
病院屋上の空調設備2基からは、基準を大きく超えるレジオネラ属菌が検出されていて、県が8月に感染源と特定しています。
県は11日に大崎保健所管内でレジオネラ症の患者が急増していて、近年は数人だった患者が2023年は9月7日までに23人に上っていると明らかにしました。
このうち11人は、永仁会病院の利用歴が無い一方、病院の半径3キロ以内に自宅や勤務先があり今回の集団感染との関連性が疑われるということです。更に4人からは、病院の空調設備の菌と同じ遺伝子パターンの菌が検出されています。
また、県は病院を利用していた60代と50代の男性2人についても、レジオネラ症に感染していたと発表しました。これで病院の集団感染は8人となりました。
県は厚生労働省と連携し更にに調査を進めるほか、医療機関や高齢者施設などに対し空調設備の管理を呼び掛けています。