アメリカ共和党の党大会は間も無く初日を終えます。正式に大統領候補に指名されたトランプ氏が銃撃事件後、初めて公の場に姿を見せました。共和党大会の会場から報告です。

 (小島佑樹記者報告)  トランプ氏は銃撃事件の現場を後にした時と同じように、拳を何度か突き上げながら、共和党大会の会場に入ってきました。

 けがをした右耳にはガーゼが巻かれていますが、その表情は非常に穏やかで、時折、支持者に笑顔を見せています。

 この後、演説を臨むかどうかは分かっていません。

 党大会が開幕して早々、トランプ氏は各州の代表者による指名投票の結果、大統領候補として正式指名されました。

 最終日の18日に行う指名受諾演説では、対立や報復ではなく「団結」を呼び掛ける内容になるということです。

 そして、副大統領候補にはJ.D.バンス氏が選ばれました。

 バンス氏は2016年、製造業が衰退した「ラストベルト」で貧困に苦しむ白人の労働者階級を描いた回顧録を出版し、ベストセラーになりました。

 外交政策では「アメリカ第一主義」を掲げ、ウクライナ支援に強く反対しています。

 トランプ氏が会場に姿を見せただけで空気は一変しました。

 事件を受けて共和党の結束は確実に高まりつつあり、会場の参加者からは「選挙に向けて態勢が盤石になってきた」という楽観論すら聞こえ始めています。