8月15日で終戦から79年です。仙台市青葉区で、戦争の悲惨さと平和の尊さを伝える写真展が開かれました。

 建物は壊され一面の焼け野原。79年前の仙台市中心部の写真です。

 この写真展は、戦争で肉親を失った「宮城平和遺族会」が毎年この時期に開いていて、2024年は12日まで3日間開催されました。

 会場には、1931年の満州事変から1945年の原爆投下まで、戦時下を物語る写真およそ60点が展示されました。

 石巻の女学生6人を写した写真。横須賀にあった海軍の軍需工場に動員されていました。

 また会場には、戦争を体験した20人以上の証言がパネルで展示され、戦争の悲惨さを訴えていました。

 遺族会の事務局長を務める出浦由美子さんは、幼いころに戦争で父親を亡くしました。

 遺骨は80年近く経った今でも戻ってきていません。

 宮城平和遺族会出浦由美子事務局長「きのうも来た人が『これ本当にあったんですか』とおっしゃるんです。私が言うまでもなく、写真が一番真実を物語っていると言うんですが、この写真を見たら戦争はやってはいけないんだなということで気持ちは必ず一致できるのではないかと思います」

 主催者は「戦争を経験した人たちが年々高齢化する中、この写真展が、若い世代に戦争のことを知ってもらうきっかけになれば」と話しています。