16日、関東などに直撃する見込みの台風7号。お盆休みと重なる台風に都市部ではどう備えればいいのか取材しました。

■最接近の小笠原 観光客“足止め”も

 14日午後5時前、雨風が強まってきました。東京・小笠原諸島に台風7号が最接近しています。

民宿「ウエスト」 有田純子さん 「だいぶ雨も風も強くなってきて、木々が大きく揺れる姿が怖い」

 父島では最大瞬間風速が27メートルを超え、今年一番強い風となっています。

父島の住民 「家の中にいると雨戸をたたく音が大きくなったり、強くなったり」

 島にはお盆休みを利用して多くの人が訪れていますが…。

民宿「ウエスト」 有田純子さん 「『おがさわら丸』が欠航になって、船便で来た客が東京に帰れない」

 東京・竹芝と父島を結ぶ「おがさわら丸」が13日から欠航。島に足止めとなっている人も少なくありません。

民宿「ウエスト」 有田純子さん 「(宿泊客は)今10人、お子様含めて。プラス3泊延長になっている」

 想定外の台風で思わぬ影響も。

民宿「ウエスト」 有田純子さん 「先ほどもスーパーに行ったが、全く品物がない状況。一応、確保はできているが、それでもギリギリな状況」

 台風7号は強い勢力で16日に関東、17日には東北に接近する見込みです。

■首都圏に被害 台風15号の記憶

 実は今回の「7号」によく似た台風が過去に首都圏を襲ったことがあります。

 2019年9月に千葉県に上陸した台風15号です。千葉県市原市では、ゴルフ練習場の支柱が住宅に覆いかぶさるように倒壊。多くの家屋の屋根が飛ばされ、甚大な被害を生みました。首都圏では多くの鉄道会社が運転を見合わせ、駅構内に座り込む人も。

 今回の台風7号は進路と勢力ともにこの時の台風と似ていて、上陸すれば同等の被害が生じる恐れがあります。

■お盆を直撃! 都市の備えは?

 しかも、今回心配なのは台風直撃が「お盆休み」と重なることです。

70代の人 「16日に群馬にお墓参りに行かないといけないが、それが16日で決まっているので心配ですね。どうしても行かないといけないので、どうしようかなと。車も駄目かもしれないし電車もどうなるか」

 お盆の台風にどう備えればいいのでしょうか。

防災システム研究所 山村武彦所長 「日本の場合には人が大移動するのがお盆とお正月。非常に広い範囲で多くの人に影響を与えると思う」

 注意したいのは、やはり“移動”です。

防災システム研究所 山村武彦所長 「旅行とか帰省ということで遠距離を移動される方、車とか電車。台風が直撃すれば公共交通機関は運休とか臨時の計画運休、非常に混乱状態に陥る可能性がある。道路も計画通行止め、交通規制が行われる可能性もあるから、影響を受けないように計画の変更とか中止とか一時、前倒し後ろ倒しをするとかそういったことも大事だと思う」

 JR各社は新幹線について、16日から17日にかけて計画運休や長時間の運転見合わせの可能性があるとしています。また、JR山手線や中央線などの在来線も運休などの可能性があるということです。