東京電力は、福島第一原発2号機のいわゆる「燃料デブリ」の試験的取り出しを22日朝に開始する予定でしたが、装置を押し出すパイプの接続順を間違えたため作業を中断しました。22日は作業を再開せず、23日以降の予定も未定としています。

 福島第一原子力発電所には原子炉の中で溶け落ちた「燃料デブリ」の総量が、1号機から3号機まででおよそ880トンあります。

 東京電力は、このうちの2号機で22日朝からデブリの取り出し準備を始めていましたが、取り出し装置を押し込むパイプの接続順を間違えたことに気付き、作業を中断しました。

 押し込むパイプは1.5メートルの物が5本あり、1本目のパイプを接続する際に、別のパイプを接続しようとしていることに気付いたということです。

 東電は22日は作業を再開せず、23日以降の予定も未定としています。

 燃料デブリの取り出しは2021年に始まる計画でしたが、装置の改良などで延期が繰り返され、およそ3年遅れています。