富山県内で唯一24時間態勢で監視する火山になっている立山の弥陀ケ原で、専門家が火山ガスの観測を行い注意を促しています。

 気象庁によりますと、立山にある弥陀ケ原の地獄谷周辺の地震活動は低調で地殻変動も認められていませんが、2011年以降は活発な噴気活動が続いていて、遊歩道への立ち入りは禁止されています。

 9日、長年、弥陀ケ原の観測を続けている東京工業大学の野上教授が現地に入り、地獄谷周辺の火山ガスの観測を行いました。

東京工業大学 野上健治教授 「あまり大きな極端な変化は起きてはいない。ぱっと見ると濃度が高そうに見えないこともあるんですけど、火山ガスの濃度って実はすごく高いんですね。やっぱりいつ何がどういう風に起こっても、対応できるようにしておかないといけないのは事実だと思います」

 野上教授によりますと、採取された火山ガスの分析結果はすぐには分かりませんが、今年になって組成が変わっているように見えた場所も複数あったということで、万が一の火山活動への備えが大切だとしています。