自民党総裁選を巡り、加藤元官房長官が10日午前に記者会見を開き、正式に立候補を表明しました。

 (政治部・笠井美来記者報告)  12日の告示を前に、正式に表明したのは加藤氏で8人目です。

 推薦人集めに難航していましたが、ギリギリ出馬にこぎ着けた格好です。

自民党 加藤元官房長官 「国民の所得倍増は待ったなしであります。短期間で必ず成果を出していく。立ち止まっている暇や余裕はありません」

 加藤氏は官房長官や厚労大臣などを務めた経験から安定感に定評があり、ベテラン議員や地元岡山選出の議員らが支持する見通しです。

 一方で「平時の加藤であって有事の今ではない」といった指摘もあり、議員票、地方票ともに支持の広がりは見えていません。

 世代交代を求める声が上がるなかで「いま名乗りを上げないと次は確実にない」と話す人もいて、先を見据えたアピールという側面もあります。

 一方、上川外務大臣は11日午後に記者会見を開いて正式に表明する見通しです。

 ほぼ構図は固まり、前例のない9人の候補者で争う大混戦となります。