3月にガンを公表したイギリスのキャサリン妃が9日、化学療法を終えたと発表しました。SNSに投稿された動画には家族と過ごす様子とともに、キャサリン妃の思いが吐露されていました。

キャサリン妃 「家族にとって本当につらい9カ月間でした。人生は一瞬で変わるもの。荒波と道なき道を歩んできました。夏も終わりを迎え、ようやく化学療法を終え、言葉にならない安堵(あんど)を覚えています」

映像は先月、一家の邸宅があるイギリス東部ノーフォークで撮影されたといいます。

キャサリン妃 「がんの治療は誰であれ、とりわけ身近な人にとって難しく、怖くて先の見えない旅です」

キャサリン妃は現在42歳。3人の子どもたちがいます。

キャサリン妃 「この時間はウィリアムと私に思い出させてくれました。人生の単純だけれど大切なこと。当たり前にあると考えていた、愛し愛される気持ち」

今年初めに腹部の手術を受け、3月にがんが見つかったと公表したキャサリン妃。久しぶりに公の場に姿を見せたのは6月、チャールズ国王の誕生日を祝う行事でした。

「調子のいい日と悪い日がある」当時、治療についてそう語っていました。

キャサリン妃 「化学療法は終わりましたが、治癒と完全な回復への道は長く、毎日をありのままに受け入れなくてはなりません。公務への復帰を楽しみにしています。公的行事には数カ月以内にできる限り参加するつもりです」

内面を吐露した異例のビデオについてBBCは…。

BBC 「綿密に計算された情報公開のやり方は、細部にこだわった従来の王室の無味乾燥な手法とは一線を画している」

がんの種類や進行度は今も明らかにされていません。動画はこう締めくくられています。

キャサリン妃 「がん治療を続ける全ての方々へ。私は皆さんと手を取り合い、共に歩んでいきます。暗闇からも光は生まれます。その光を明るく輝かせましょう」