初めての直接対決で軍配はどちらにあがったのでしょうか。現地から報告です。

 (小島佑樹記者報告)  実力が未知数のハリス氏と百戦錬磨のトランプ氏の対決は、序盤からハリス氏のペースで進む展開となりました。

 ハリス氏は、度重なるトランプ氏の挑発に一切応じないばかりか、トランプ氏の発言に耳を傾けたり笑ったりするなど堂々とした立ち振る舞いを見せました。

 ハリス氏自身が重視する中絶規制には毅然とした態度でトランプ氏の主張を否定するなど強さも見えた90分だったと言えます。

 対するトランプ氏は、ハリス氏が挑発に乗ってこないことや司会者から度々発言内容をファクトチェックされたことを受けて徐々に冷静さを失ったように見えました。

 早口でまくし立てる場面も目立ち、アメリカメディアは「側近が見たかった光景ではない」としてトランプ氏がいら立ちを隠せなかった点を指摘しています。

 討論会を観た専門家は私たちの取材に対して、「ハリス氏が全体を支配し、大統領の気概を持っていることを人々に示した」としてハリス氏に軍配があると評価しています。

 討論会の前は90分間を乗り切れるか不安視すらされたハリス氏でしたが、きょうのパフォーマンスを受けて勢いを持続する可能性が出てきています。