■バナナそっくりバナナじゃなかった 

 寒い場所では育ちにくいバナナ。3年目にして初めて実を付けたと思ったら、なんとバナナじゃなかったんです。

見に来た人 「本当だ。できてる~!バ…バナナね」

 長野県上田市にある工場の一角。高さ2メートル以上もある南国風植物の茎の付け根には、まるでバナナのような果実がびっしり。

 そのそばには黄色いボールのようなものも…。

新工 池田茂三社長(73) 「(Q.これは何ですか?)これは花だと思っているけど、よく分からない。初めてのことですから」

 植えたのは3年前。池田さんが知り合いから分けてもらったそうですが、花と実を付けたのは今年が初めてです。

 バナナと思ってたけど、バナナじゃない。専門家に聞くとその正体が判明しました。

 長野県の工場脇で、たわわに実ったバナナそっくりの果実。これは一体、何。

熱川バナナワニ園 清水秀男学芸員 「これはバショウですね、間違いありません。花を見れば一目で分かります。先にぶら下がっている丸いボールみたいなのがありますよね。それが黄色いのがバショウ、紫色になるのがバナナです。バナナの一種でバナナの形をしているから間違える」

 ただ、この季節に実がなるのはとても珍しいといいます。

清水秀男学芸員 「普通、花が咲くのは大体11月ごろです。(実がなるのは)非常に珍しい」

 春先の暑さの影響で早めに花が咲き、うまく受粉できたことが「実を結んだ」といいます。このバショウの実、食べられるのでしょうか。

清水秀男学芸員 「熟すると、実の先が割れてソーセージのタコみたいに皮がはじけるんです。なめても甘くも何ともない。うまく完熟させるとおいしく食べられます」