ササニシキ系のブランド米、ささ結(むすび)がデビュー10周年を迎え、宮城県大崎市で新米の試食会が開催されました。

 試食会には、農家や飲食店関係者などが参加し新米を味わいました。

 「甘みもありますし、食べた時に口の中でホロっとほどける感じがささ結だなという感じ」「すしもおにぎりもそうなんですけど、カレーに合わせてもすごくおいしそうな米」

 ささ結は、古川農業試験場がササニシキとひとめぼれを掛け合わせて開発した品種で、あっさりとした食感とほどよい甘みが特徴です。デビュー10周年を迎えました。

 台風などの被害が少なかったことから、品質の良い米ができたということです。

 大崎の米「ささ結」ブランドコンソーシアム安部祐輝幹事長「全国では、一般的にコシ系と言われる粘りの強いお米が多いが、ササニシキ系というあっさりしてお寿司にも合うお米はないんですよね、国内に。そういう意味ではすごく貴重で、これからますます皆さんに食べてもらわなきゃいけない米だと思っています」

 ささ結は、13日からスーパーなどで販売されます。

 デビューから10周年を迎えたささ結は、なぜ開発されたのでしょうか。

 1990年台にさかのぼると、当時はササニシキがすしや和食に最適と人気を博し、作付面積はコシヒカリに次いで全国2位に上りました。

 しかし、ササニシキは寒さに弱かったため、度々の冷害で壊滅的な被害を受け生産する農家が激減していきました。

 こうした中、ササニシキの特徴を残しつつ、冷害に強い米を作ろうと品種改良の末2015年にささ結が誕生しました。

 作付面積は初年度は30ヘクタールでしたが、その2年後から増加し2024年度は大崎市が生産を後押しする補助金を出したため、227ヘクタールと2023年度の倍近くまで増えています。

 大崎市では、更に生産量を増やし全国にPRしていきたいとしています。

 新米が消費者に届き始めていますが、宮城県の稲刈りは作付面積全体の約7割で進んでいて、記録的な暑さの影響で過去10年で2番目に早くなっています。

 宮城県の発表によりますと、県全体では1日までに作付面積の69.1パーセントに当たる約3万9000ヘクタールで稲刈りが終わりました。

 稲を刈り終えた面積が県全体で50パーセントを超えたのは9月27日で、平年よりも3日早くなっています。

 記録的な暑さで稲が順調に育ったことから、過去10年で2番目に早いペースです。

 大崎地区や大河原地区では、平年よりも1週間以上刈り取りの時期を早めているということです。