楽天イーグルスの三木肇監督を、khbプロ野球解説者の江尻慎太郎さんが直撃しました。課題にどう取り組むのか。ドラフト1位の宗山塁選手の起用法は。三木監督が考えているプランを聞きました。

 楽天イーグルス三木肇監督は、このオフ5年ぶりに楽天の1軍監督に復帰しチームの立て直しを託されました。

 三木監督と江尻さんは同じ47歳。現役時代から親交があります。

 江尻慎太郎さん「再び1軍の監督になられると聞いて僕もうれしさ半分、頑張れという思い半分でしたけども」

 三木肇監督「まあでも6年間ここでお仕事させていただいて、このチームのことをどんどん好きになっていく自分もいるし、しっかり覚悟を持ってやりたい覚悟は決まってるから」

 今シーズン、リーグ4位に終わった楽天は

防御率と失点数でリーグ最下位になるなど、守りの面で大きな課題を残しました。元ピッチャーの江尻さんがその要因を指摘します。

 江尻慎太郎さん「僕が感じていたのは球威と勇気かなと。良いボールが投げられる投手がいる。もっとストレートをストライクゾーンに投げたほうがバッターも絶対嫌なはず」 三木肇監督「その通りじゃないですか。良く見てるね。そのためにマウンドに上がる前をしっかりさせたい。キャンプでの取り組み、マウンドに上がる前のブルペン、毎日試合に臨む過ごし方。そういう1つ1つをしっかり見直すところも必要かなと」

 そして話題は、ドラフト1位で指名した明治大学の宗山塁選手へ。

 江尻慎太郎さん「これは人気も含めて非常に楽しみだなと」

 三木肇監督「実際に映像でしか見ていない部分はあるんですけど、いいプレーヤーだなと」

 グラブさばきは即1軍で通用するレベルと評価されている宗山選手は、ショートのレギュラーをつかみ取った村林選手とポジションを争うことになりそうです。

 三木監督は力を冷静に見極めたいと話す一方、チームを長年見てきたからこそ生まれる複雑な思いを口にします。

 三木肇監督「6年戦ってきて駄目で戦力外になった選手もいるんだけども、ここにいる選手たちはほぼ一緒にやっている中でかわいいという表現が良いのかどうか。だけど思い入れがあるし、村林は本当にショートである程度定着して1軍でやれてた姿はファームでずっと見ていた我々からしたら、極端な話し涙するくらいうれしい話だからね。この世界は競争の世界だし本人もそれは理解しているだろうし、宗山選手にはこのチームの将来を背負ってもらいたいと思うし、良い競争ができたら良いかなと思いますよね」

 「強いチームを目指したい」と話す三木監督、そのためにはチームが愛されなければならないことを肌で感じていました。

 三木肇監督「1軍の試合を見に来たんですよ。スタンドで。内野の席では野球に色々詳しい方が色々話しながら見ている姿だったり、外野では大きな声で応援してくれるファンがいたり、終盤追い上げていく時にファンの声援が絶対にエネルギーになってますよね。

ファンのおかげで取れた点数いっぱいあるんじゃないかと。色々なことを勉強するためにスタンドに行ったんだけど、思いを感じられたのがありがたかった。そういうものをいただきながらみんなプレーして、我々もしっかりやれているんだと改めて感じたからね」

 江尻慎太郎さん「2軍監督を長く経験された視点とファンの視点を取り込んで1軍監督に満を持して戦っていく、三木監督の決意を感じられました」

 三木肇監督「また話し聞いてね」