伊達家ゆかりの茶室として唯一現存し、震災などで被害を受けた宮城県山元町の此君亭(しくんてい)が修復を終えて一般公開されることになりました。

 此君亭は、1832年(天保3年)に12代仙台藩主の伊達斉邦が現在の山元町坂元地区を治めていた大條道直に与えたと言われています。

 震災などで被害を受けましたが、山元町がクラウドファンディングで集めた1000万円余りを含む約1億1000万円をかけて2月から修復していました。

 建物は3部屋でそのうち四畳半の茶室には天井に障子が貼られていることなどから、格式が高かったことがうかがえるということです。

 山元町教育委員会生涯学習課山田隆博主査「構造的な部分もかなり位の高い高貴な造りになっているので、ただの茶室ではなくてそれなりの人物が持っていた茶室だということが証明できます」

 ひし形の戸の格子は、仙台藩の建物の特徴ということです。

 山元町教育委員会生涯学習課山田隆博主査「地域の方に茶室が残っていることを改めて知ってもらい、皆さんの憩いの場になればと思っております」

 一般公開は24日からで、有料で貸し出しも予定しているということです。