去年11月、中国・広東省で車が暴走し、35人が死亡した事件と江蘇省で刃物で刺されて8人が死亡した事件で、死刑囚の男2人に今月20日、異例のスピードで死刑が執行されました。

 国営新華社通信によりますと、樊維秋死刑囚(当62)は去年11月、広東省珠海市で群衆に車で突っ込み、35人が死亡、43人が負傷しました。

 地元の裁判所は約1カ月半後に死刑を言い渡しました。

 事件を受け、習近平国家主席は安全確保のための重要指示を出していました。

 また、江蘇省無錫市の職業学校で学生らを刃物で刺して8人を死亡させ、17人にけがをさせたとして拘束された徐加金死刑囚(当21)については、1カ月で死刑判決が出ていました。

 今月20日、中国中央テレビは死刑囚2人に対して死刑が執行されたと報じました。

 中国の司法関係者は「執行は異例のスピードで、社会不安をいち早く払拭したい狙いがあったのでは」と指摘しています。