地球温暖化が漁業に深刻な影響を与えていることを受け、東京大学と全国の漁師が連携して日本の海の変化を調査するプロジェクトが始まります。

全国漁業協同組合連合会 坂本代表理事会長 「とりわけ日本の近海での海水温の上昇が激しい。今まで獲れていた魚がその時期に獲れなくなってしまう」

 近年、日本周辺の海では地球温暖化による海面水温の上昇によって魚の収獲量が減少するなど、漁業に影響が出ていると指摘されています。

 こうした状況を受けて日本財団は20日、東京大学と全国の漁師などと協力し、日本の海で起きている変化をリアルタイムで調べるプロジェクトを始めると発表しました。

 全国の漁師が専用アプリを使い、その日の海面水温や収獲した魚のデータを東大の研究者に共有することで、地球温暖化が日本の海に与えている影響などをより具体的に分析できるようになるということです。

 日本財団の担当者は、分析結果を踏まえて漁の方法などについて漁師に適切な対応策を提示できれば、将来的に魚を使った和食文化を維持することにつながると期待感を示しました。