日本銀行は24日、政策金利を17年ぶりの水準となる0.5%程度に引き上げることを決めました。私たちの暮らし、特に住宅ローンにどのような影響があるか、取材しました。
■さらなる利上げも…住宅ローンどうする
トランプ大統領 「私は金利がただちに下がることを要求します。同様に世界中で金利が下がるべきです」
世界の政財界のトップが集まる「ダボス会議」に参加したトランプ大統領は、FRB=アメリカ連邦準備制度理事会に政策金利の引き下げを求める考えを示しました。
ただし、ロイター通信によりますと、FRBが28日と29日に開く会合では利下げを見送ると予想されていて、実際にトランプ大統領が要請すれば市場の波乱要因となる可能性があります。
日本では24日、政策金利である短期金利の誘導目標をこれまでの0.25%程度から0.5%程度に引き上げると日銀が発表。およそ17年ぶりの水準となります。今後、さらなる利上げの可能性も示唆しています。
日本銀行 植田和男総裁 「今後、経済物価の見通しが実現していくとすれば、それに応じて引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和度合いを調整するという基本的な考え方に変わりはない」
今回の引き上げで大きく影響を受けるのが住宅ローンです。
戸建て住宅購入を検討する夫婦 「1階の要望がたくさんありすぎて、パズルって感じで大変だなと…」
24日、住宅展示場を訪れていたのは戸建ての購入を検討している夫婦です。
念願のマイホーム。目下の悩みは金利の行方です。仮に借入額が3000万円の場合、金利が1%上がれば支払額は600万円近く増えることになります。
戸建て住宅購入を検討する夫婦 「これだけの額のお金を借りるというのも人生で初めての経験なので」 「休みの日はずっとYouTube見ているのか分からないが、お金のことをずっと調べてよくやるなと思う」
夫婦は変動金利を選ぶようです。
利上げ発表を受け、今、金利に対する相談が増えています。
27歳の独身女性。都内の新築マンションの購入を検討していて、「おうちの買い方相談室」を訪れました。
新築マンションの購入を検討する女性 「30歳までには実家を出たいというのがまず一つ目標だったので」
先日発表された東京23区の新築マンションの平均価格は1億1181万円と2年連続の1億円超えで、今後、金利が少しでも上がれば負担は大きく増えることになります。
おうちの買い方相談室 久保徹弥氏 「今後、変動金利で組まれるのであれば、金利上昇リスクに対してその家庭が耐えられるのか、長い35年、50年という長いローンになっていますので、その方に対して最適なローンのアドバイスをさせてもらっています」
女性が選択したのは…。
新築マンションの購入を検討する女性 「一般的に固定金利より(変動金利は)あまり上がりづらいとか言われているので、ちょっとそこに賭けたいなと思います。それこそローンの金利が高くて払えなくなったりとか、何かあった時に売るという選択肢。売りやすさとか今のうちに考えておきたい」
今後も予想される金利上昇はデメリットだけではないと専門家はいいます。
おうちの買い方相談室 久保徹弥氏 「金利が上昇することで住宅需要が冷え込んでいったりすると、需要と供給なので売れ残りなども出てくる可能性。物件価格は落ちていくことも可能性としてはあると思う」
また、メガバンク3社と三井住友信託銀行は3月から普通預金の金利をこれまでの0.1%から0.2%に引き上げると発表しています。
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