東日本大震災から14年を迎えた今月11日、岩手県大船渡市では山火事で自宅を失った高校生が黙祷(もくとう)を捧げました。
東日本大震災の発生当時2歳だった東川樺恩さんです。
地震発生時刻の午後2時46分、焼けてしまった自宅の前で犠牲者のために祈りました。
高校1年 東川樺恩さん 「綾里でも亡くなった人もいるし、友達のおばあちゃんも津波で亡くなっているのを聞いたから。冷たい波に流されて辛かったと思うけど、本当に安らかに眠ってほしいと思って黙祷しました」
東川さんは先月26日に発生した大船渡市の山火事で生まれ育った自宅が全焼しました。
避難指示が解除され一日経ったこの日、焼け残った思い出の品がないか友人と探しに来ました。
高校1年 東川樺恩さん 「玄関は多分、ここですね。自分の部屋は2階にあって、でもほぼほぼ茶の間で過ごしていました。家族皆で、ずっと話をしていました」
見つけ出した缶バッジは焼けてしまっていましたが、友人からもらった大切なものだと話します。
東日本大震災を経験した家族とは「悲しんでいても仕方がない。今回も前向きに乗り越えていこう」と話し合ったということです。