岩手県大船渡市の山火事は、平成以降に発生したうちで国内最大となっています。山火事を起こさないためには、何に注意をすれば良いのでしょうか。

 発生から1週間となった大船渡市の山火事は、平成以降で国内最大規模となり焼失面積が約2600ヘクタールに拡大しました。

 元消防士で防火や防災に詳しい専門家は、消火活動が長引く理由について気象条件や地形など複数の要因が重なったと話します。

 防災対策研究所武田充弘代表「特に今回はリアス式海岸の特徴である傾斜が多いので。火は上へ上へと上がっていくので傾斜がぴったり合ってしまうと延焼速度も速くなる。あとは強風注意報が出ていたり乾燥注意報が何日間が連続で出ているので、強風と乾燥は非常に火を助長させる要因なんですよね」

 「現場の消防士たちとも話をしたりしますが、至る所から火が上がっていてどこから消していったらいいか分からないという状況のようですね」

 大船渡市の山火事は今も延焼が続いていて、鎮火のめどが立っていません。

 総務省消防庁によりますと、山火事の出火原因で最も多いのがたき火で32%、続いて枯れ草などを焼く火入れが19%などで、半数以上が人為的な原因です。

 月別の発生件数をみてみると2月から5月にかけて多く発生していて、空気が乾燥する時期であれば全国のどこでも起きる可能性があります。

 防災対策研究所武田充弘代表「皆さんですね、私は大丈夫と思ってしまう。消せるしそんなに燃え広がらないからって自分では思っているんです。こういった状況がどこでも起きるということを皆さんに頭の中に入れていただいて、風の強い日乾燥の日はごみの焼却はしない枯草の焼却はしないと考えてもらう。もし広がった場合にこれだけの被害が起きるんだっていうことを皆さんに感じてほしいと思います」