花粉シーズンのなか、大量の黄砂が日本を覆っています。そこで引き起こされるのが「花粉爆発」。健康被害のリスクが高まっています。

■コインランドリー混雑

タクシーの運転手 「ちょっと汚れ方が普段よりはひどいみたい」

 福岡市のタクシーの駐車場。

タクシーの運転手 「軽く触ったら少しざらざらしています」

 運転手たちが気付いたのが…。

タクシーの運転手 「粒が小さいですね、軽くするくらいなら傷が入らないと思う」

 軽く集めると車にはすでに…。

タクシーの運転手 「これは黄砂ですね」 「(Q.普段こんなに付かない?)これはないですね、今まで。普段ないですから明らかに黄砂でしょう」

 25日は各地で朝から次々と黄砂を観測しました。

 東京のコインラインドリーでは飛んでくる黄砂や花粉を警戒するあまり…。

利用客 「本当はフードも被りたいくらい」

 女性は目や鼻を覆い、完全防備。

利用客 「バスタオルやタオルを全部持ってきていました。こっちで洗って、もう干さないようにしようと。花粉もそうですけど、(黄砂も)降るなって感じ」

 富士山は晴れた日と比べると山頂はくっきりと見えますが、麓のほうは隠れてしまいました。

■中国大陸から大量飛来

 24日からの衛星が捉えた画像。画面の左から右へ、茶色いもやのようなものが漂います。これが黄砂です。

 東アジアの砂漠などで強風により吹き上げられた砂やちりが偏西風に乗って日本に飛来する現象です。

 11日に中国で発生し、24日には迫りくる高い壁のように舞い上がり、辺り一面、異世界のような景色に染め上げていました。

 今年、日本にやってくる黄砂は濃いうえに広い範囲になる見通しだといいます。

■濃い黄砂で“花粉爆発”

観光客 「花粉と黄砂でね」 「(鼻)やばいですね」 「ポケットティッシュも約半分使った」

 すでに花粉症の症状が悪化している人もいた福岡。

 25日朝、病院を訪れた69歳の女性は…。

患者 「私の場合は1週間くらい前からひどくなってきた。鼻が詰まる。そこからくしゃみが連続で」

 黄砂は人体にも影響が…。

いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長 「爆発をします、破裂します」

 すでに症状が出ている花粉症は黄砂の影響でさらに悪化するといいます。

いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長 「花粉の症状も黄砂の接触によって花粉爆発が起こって。汚くて小さくて硬い黄砂と少し大きくて柔らかくて汚くない花粉が混じり合って、そこで接触をして花粉がくもろく、爆発をします。破裂をします。より花粉の数、量も増えて、それから奥まで届くことによって花粉症の症状が重く強く、深い所から出る」