政府は矢田稚子総理補佐官が31日付で辞職することを閣議決定しました。賃金・雇用担当として「一区切りがついた」として、石破総理大臣が判断したということです。

林官房長官 「これまでのキャリアを生かして賃金・雇用担当として現場への積極的な訪問を行いながら、助言や提言を行って頂いたところ、担当頂いた内容に一区切りがついたところであり、それを踏まえて総理が判断されたものと承知をしております」

 矢田氏の後任となる賃金・雇用担当の補佐官を置くかどうかについては「総理が必要に応じて判断する」と述べるにとどめました。

 矢田氏は国民民主党で参議院議員を務め、岸田政権の2023年9月に賃金・雇用担当の総理補佐官に任命され、石破政権でも続投していました。

 労働組合の出身として連合とのパイプを生かし、賃上げや男女の賃金格差是正などに取り組んできました。

 一方で、選択的夫婦別姓や会社員らの配偶者だけが優遇される国民年金の第3号被保険者の問題に切り込むなど「官邸の異分子」として様々な提言を行いました。

 岸田政権では国民民主党との連立も視野に連携を模索していたため、そのパイプ役としても期待されていました。