158の国と地域が参加する大阪・関西万博が開幕しました。世界の分断が進むなか、国際交流の場として役割を果たすことができるのか、初日の様子を総力取材しました。

■大阪・関西万博が開幕

 いよいよ始まった大阪・関西万博。入場者はどのパビリオンに行こうかと目を輝かせます。

来場者 「空飛ぶクルマを見に行こうかなと」 「ガンダム館。パビリオンの抽選で当たっているので」

 「並ばない万博」を目標に掲げた今回の万博。1週間前、実際に客を入れての最終リハーサルでは、入場ゲートで最大1時間半待ちの行列ができるなど、様々な課題が浮き彫りになりました。

 課題は改善されたのでしょうか…。

 混雑緩和のためなのか、入場時間前から手荷物検査などの対応が行われました。ただ、スマートフォンを使った入場に手間取る場面なども見られました。

 また、最終リハーサルでは「パビリオンの予約がなかなか取れない」といった声もありました。

来場者 「(Q.何のパビリオンが楽しみ?)アメリカとフランス」 「(Q.予約は?)予約が取れなくて、先着のオーストラリア館の夕方だけ取れた」

 アメリカ館とフランス館は、予約なしでも当日並べば入れます。ところが…。

 アメリカパビリオンでは、NASA(アメリカ航空宇宙局)によるロケットの打ち上げを再現した映像を楽しめます。

 また、1970年の大阪万博では「月の石」が大人気になりました。

 今回は1972年にアポロ17号が持ち帰った「月の石」が展示されています。

アメリカ館に入った人 「宇宙旅行に行っているみたいだった。ロケットがバンと発射するような体験ができた。乗ったような」

 フランス館でも…。なかにはシステムの不備で予約が取れていなかったというトラブルも。

来場者 「(Q.予約見てる?)予約見たり、中にいる妹に『中どんな感じ?』って。なかなかつながりにくいかもネット」

 スマホで予約を取ったり、会場内の地図を見られたりしますが、会場内でネットがつながりにくいという声が聞かれたのです。

 その一方で、こんな声もありました。

来場者 「(会場内に)地図とかいっぱいあるので分かりやすそう。大屋根リングの下もちゃんとどこが何々館とか、ここ何番の柱とか書いてあるから迷子にはならなさそう」

 会場の案内については、不満はないという声もありました。

 工事の遅れからネパールやチリなど5カ国のパビリオンが開館できず当面の間、閉館の予定だそうです。

 14万人以上がチケット予約した初日の13日。入場や予約制度に戸惑う高齢者などの客がいました。    スタッフ 「こちらのページから予約するところがあって…」 来場者 「予約で進んできたんですけど、もう分かんないから。焦るし」

 これから10月13日までの半年の会期中、誰でも楽しめる万博にできるかが課題です。