宮城県岩沼市の海岸で、保育士の女性の遺体が見つかった事件で、宮城県警は殺人・死体遺棄事件と断定し、捜査本部を設置しました。女性の死因は失血死だったことが分かりました。

 この事件は、13日午前10時すぎ、岩沼市下野郷の砂浜で、仙台市太白区鹿野の保育士・行仕由佳さん(35)があおむけで倒れているのが見つかったもので、行仕さんはその場で死亡が確認されました。

 これまでの警察への取材で、行仕さんは着衣はありましたが、財布やスマートフォンなどの所持品は無く、胸部には外傷があったことが分かっています。

 司法解剖の結果、行仕さんの死因は失血死だったことが新たに分かりました。刺し傷が胸部などに複数あり、刃物のようなもので刺されたとみられています。胸の刺し傷が致命傷になっていて、死後1日は経っていないということです。凶器は見つかっていません。

 行仕さんは、12日に「忘れ物を取りに行く」と同居する子どもに伝え外出していて、数時間経っても戻らないことから家族が13日に行方不明者届を出していました。

 行仕さんの関係者によりますと、1週間前に会った時には、トラブルや悩みの話は出なかったということです。

 宮城県警は、殺人・死体遺棄事件と断定し、岩沼警察署に捜査本部を設置しました。

 警察は、行仕さんにトラブルがなかったかなど、詳しく調べる方針です。