10億円余りを不正に集め、出資者の1人を殺そうとした罪に問われた男の初公判が開かれ、男は殺人未遂について無罪を主張しました。

 起訴状などによりますと、宮城県気仙沼市の無職、伊藤晃宏(いとう・あきひろ)被告(35)は、2019年から2020年にかけて、配当を支払う約束をして約10億4000万円を不正に集めた出資法違反の罪と、2020年12月に出資者の男性1人をレンチで殴るなどして殺そうとした殺人未遂などの罪に問われています。

 14日の初公判で伊藤被告は「殺そうとしたことはありません」と述べ、殺人未遂については無罪を主張しました。

 検察側は冒頭陳述で、伊藤被告は男性から借金の返済を求められていた、また背後から殴るなど殺意があったと指摘しました。

 一方、弁護側は返済を待ってほしいと求める伊藤被告に、男性が突然レンチで殴りかかってきたとして正当防衛を主張しました。