11年前の震災で息子を亡くし、東京オリンピックでは聖火ランナーを務めた男性が、トーチとユニホームを宮城県大崎市に寄付しました。

 大崎市に住む田村孝行さんは2021年、東京オリンピックの聖火ランナーとして女川町を走りました。

 今回は「子どもたちが夢を育むきっかけになれば」と、聖火ランナーで使ったトーチとユニホームを大崎市に寄付しました。

 田村さんは東日本大震災の津波で、当時、七十七銀行女川支店で働いていた息子の健太さんを亡くしていて、震災後は防災や命の大切さを伝える活動を続けています。

 16日の地震の被害にも心を痛めていて、改めて命を守ることの大切さを訴えました。 田村孝行さん「逃げるスイッチとか避難するスイッチを入れてもらえるような、いつも心に入れてもらいたいなと思ってる。そして自分の身は自分で守るという意識を持ってとにかく命を一番に守るんだと」

 大崎市は、聖火ランナーのトーチとユニホームを何らかの形で子どもたちのために活用していきたいとしています。