人の移動が活発だった2022年のゴールデンウイークは、新型コロナの感染者数にどのような影響を与えているのでしょうか。感染症に詳しい長崎大学大学院の森内浩幸教授に聞きました。
森内浩幸教授「想定範囲内だし、むしろこんなもんで済んで良かったなという感じです」
2022年のゴールデンウィークは、新型コロナが発生してから初めて移動制限の無いゴールデンウィークになり、宮城県内の観光地でもにぎわいが見られました。
休み中は検査数が少なかったこともありますが、連休明けの感染者数は前の週の同じ曜日を6日連続で上回った後、17日まで下回る日が続いています。
森内浩幸教授「前であればいろんな人流の影響は1週間後、2週間後だと言われてきましたが、今は(感染サイクルの)世代時間はたったの2日になっていますから、すぐに影響は出ると思います」
森内教授は、既に連休の影響は感染者数に表れているとし、人の移動はありながらそれぞれが感染対策をとったことで爆発的な増加にはつながらなかったとの見解を示しました。
では、今後の感染者数はどのような変化がみられるのでしょうか。森内教授は、ウイルスの力が弱まる夏場になる一方、オミクロン株の系統の一つで感染力の強いBA.2やXEへの置き換わりが、どの程度進むのかが影響を与えるとみています。
森内浩幸教授「より感染力の強いBA.1から既にほとんどBA.2に置き換わっていますけれども、更にそれよりも何割か増しくらい感染力の強いXEとか、更にはBA.4やBA.5も必ず入ってきて置き換わっていくだろう。その効果と、夏場になってウイルス自体がちょっと元気がなくなる効果がプラスマイナスゼロくらいで、しばらくの間は今くらいの水準が続く可能性はあるのかなと思っている」