3年前の台風19号で堤防の決壊や越水が起きた宮城県の吉田川で、川の土砂を撤去して氾濫を防ぐ工事が進められています。

 吉田川は2019年の台風19号で大郷町で堤防が決壊するなどして、流域の住宅678棟が浸水する被害を受けました。

 これを受け北上川下流河川事務所では、2019年度から吉田川の土砂を撤去し川幅と深さを拡張することで、決壊や越水を防ぐ工事を進めています。

 20日は重機で土砂を掘削し、トラックで運び出す様子が流域の住民などに公開されました。

 工事は、大和町落合から東松島市の河口付近までの約30キロで行われ、25メートルプールで約2500杯分、150万立方メートルの土砂を掘削する予定です。

 総事業費は241億円です。掘削した土砂の一部は、堤防として再利用されます。

 見学した住民「整備することによって水に流れが良くなって、不安が解消されるんじゃないかと思いました」

 吉田川の掘削工事は、2024年度中の完了を目指しています。