東京電力福島第一原発にたまり続けている処理水について、東京電力が海への放出を24日午後1時ごろに始めました。
東京電力小早川智明社長「13時3分に放出を開始いたしました。引き続き最大限の緊張感を持って対応してまいります」
福島第一原発では、核燃料への注水や地下水、雨水によって汚染水が日々発生しています。浄化設備で取り除けないトリチウムを含む大量の処理水は、タンクに保管しています。
政府は、保管量が限界に近付きつつあり、廃炉作業の妨げになるとして、海水で薄めた上での放出を22日の関係閣僚会議で決めていました。
放出の開始を踏まえ、西村明宏環境大臣は「風評を生じさせないため客観性、透明性、信頼性の高いモニタリングを徹底していく」とコメントを出しました。
中国外務省は海洋放出を強く批判し「食の安全と中国人民の健康を守るために必要なあらゆる措置を取る」とコメントを発表しました。
処理水の海洋放出は廃炉を完了させる目標の2051年までに終える計画ですが、その実現は不透明です。