インフルエンザ流行の始まりが、異例の早さです。この冬にかけて感染者が相当増えることが見込まれ、専門家は10月中のワクチン接種など早めの備えを呼び掛けています。

 宮城県で15日までの1週間に確認されたインフルエンザの感染者数は1医療機関当たり7.0人と、前の週から1.05人増え3週連続で増加しています。

 東北医科薬科大学の藤村茂教授は、この感染状況は異例だと話します。

 藤村茂教授「こんな時期にこれだけインフルエンザがいるというのは経験したことがこれまでないので、これからどうなっていくのかすごく不思議、不安ですよね」

 新型コロナによりここ数年流行が抑えられてきたインフルエンザは、コロナ前に大きな流行となった2019年のシーズンと比べても1医療機関当たりの感染者数が現在と同じ7人を超えたのは11月下旬でした。

 藤村茂教授「例年ですと1回4月5月くらいで患者さんが落ち着くんですけれども、2023年3月までのシーズンで結局それが落ち切らなかったことがずっとくすぶり続けた」

 藤村教授は異例となった流行の前倒しで、ワクチン接種など早めの備えが必要だと話します。

 藤村茂教授「(感染者数の)立ち上がりのところがある程度高い所からのスタートになると、当然、患者数も相当増えるだろうなと予測されます。10月早めに打っていただいて、実際に効果が出始めるのが2週間かかりますから、抗体がしっかりついてくるまでにということを考えると、今打つとちょうど11月くらいからはしっかり予防効果が期待される」