巧妙化する特殊詐欺の被害を防ごうと、宮城県警の警察官が心理学の専門家から被害者の心理状態を学びました。

 宮城県警察本部で開催された講演会には警察官46人が参加し、社会心理学を専門とする東北大学の荒井崇史准教授が人が特殊詐欺の被害に陥ってしまう心理状態を解説しました。

 東北大学荒井崇史准教授「不安と安心を操作して人間の行動を引き出している」

 荒井准教授は、詐欺グループはパソコンがウイルスにかかっているなどと不安をあおる一方で、金を払えば解決できると安心させることで人間の心理の変化を巧みに利用していると説明しました。

 宮城県警によりますと、1月から10月末までの特殊詐欺の被害額は6億6509万円と過去5年で最高となっていて、新たな抑止策が求められています。

 東北大学荒井崇史准教授「何となく気を付けましょうじゃないんですよ。何となく言った気になっているけど被害に遭っているので、具体的にどうしたらいいかやらないといけない書かないといけない」

 荒井准教授は、写真で不安を喚起したり興味を持ってもらったりして、感情に訴える広報も効果的だと話しました。

 警察官「皆さんに行動していただけるような、分かりやすい広報を心掛けていきたいと思う」