例年であれば旬を迎えている宮城県石巻市のブランドサバ、金華さばの不漁が続いています。影響は加工業にも及び、缶詰の製造を見合わせる事態となっています。
石巻魚市場では、秋以降に金華山周辺などで取れる大型で脂の乗りが良いマサバを金華さばとして売り出していますが、12月半ばに入ってもほとんど水揚げがありません。
石巻魚市場佐々木茂樹社長「前年12月2日に、これまで最も遅くシーズン到来宣言をしたんですけども、全く量が無くていまだにシーズン到来宣言をできないような状況になっています」
サバの巻き網漁の水揚げは近年、減少傾向にあります。石巻魚市場では、5年前は約3万2500トンでしたが、前年は1万500トン、11月末まででわずか3000トンにとどまっています。
石巻魚市場佐々木茂樹社長「海水温の上昇も原因の1つに挙げられてるということなんですけども、サバの水揚げはここ数年減少傾向が強く反映されてるような状況です」
この不漁で、水産会社では金華さばの缶詰製造を見合わせています。
木の屋石巻水産木村優哉社長「例年でしたら朝から遅くまで、金華さばの缶詰を一生懸命作ってるんですが、まだ一度も生産できておりません」
9月には前年に製造した在庫も切れ、欠品が続いています。
木の屋石巻水産木村優哉社長「毎日、電話の問い合わせはたくさん入ってます。1日も早く水揚げになって、みんなで一生懸命作りたいと思ってます」
例年、金華さばの旬は2月上旬には終わるだけに、関係者は危機感を募らせています。