2023年に宮城県で確認された特殊詐欺の被害額は、前の年より約2倍に増えて9億円を超えました。新NISAなど投資意識の高まりが被害増加の一因とみられます。

 宮城県警によりますと、宮城県で2023年1月から12月末までに確認された特殊詐欺の被害は前の年より29件増え352件で、被害額は前の年より2倍近く増え約9億7500万円となりました。

 被害額は過去7年で最多で、前の年には被害が確認されていなかった金融商品詐欺が全体の3割近くと最も多くなりました。

 背景には新NISAなどによる投資意識の高まりがあるとみられ、SNS上での勧誘による被害が相次いでいます。

 宮城県の男性が被害に遭った際のLINEのやり取りです。

 有名投資家を名乗る男から「強気銘柄を研究している」「15%を期待できます」などと投資話を持ち掛けられます。

 信用した男性は、偽の取引アプリを通じて指定されたアドレスへ仮想通貨1200万円相当を送金しましたが、その後、男との連絡が途絶えたということです。

 県警は、SNS上での投資による儲け話は安易に信用しないよう注意を呼び掛けています。