能登半島地震の被災地では、ボランティアの活動が本格化しています。宮城県でも南三陸町の社会福祉協議会が、2月に石川県で活動するボランティアの募集を始めたところ、既に多くの申し込みが来ています。

 南三陸町の社会福祉協議会は2月22日から4日間、石川県珠洲市で活動するボランティアの募集を始めました。

 町民限定で定員は30人で、トイレ付きのバスで現地に向かい車中で寝泊まりしながらがれき撤去や炊き出しなどを行います。

 南三陸町社会福祉協議会高橋吏佳地域福祉係長「東日本大震災を経験しまして、地域の皆さんも能登半島での災害をすごく自分事として考えていらっしゃる方が多かったんですね。そういった声に社会福祉協議会として動き出す一歩っていう形に捉えました」

 一行は、町の人たちが手作りしたアームカバーなども現地に届けます。

 南三陸町社会福祉協議会高橋吏佳係長「寒い暑いにかかわらず使えて、手軽で台所仕事から掃除をする時まで邪魔にならず使える」 ボランティアの募集を始めたのは1週間前ですが、既に14人が申し込んでいます。社会福祉協議会の芳賀裕子さんもその1人です。

 南三陸町社会福祉協議会芳賀裕子「この先が不安だっていう気持ちがまだ強いと思うんです。その気持ちっていうのは、私たちも13年前に分かっていますので、そういった気持ちにちょっと寄り添いながら、自分たちができることをしっかり皆さんの方にお届けできたらいいなと思っています」

 南三陸町社会福祉協議会高橋吏佳さん「東日本大震災の時には全国から15万人以上のボランティアさんが南三陸町にお越しになってくださいまして、そういった人々の行動とか、振る舞いっていうのは地域の皆さん忘れてませんので、あの時の思いっていうのは、やはり今回、形になったのかなというふうに感じております」

 南三陸町のように社会福祉協議会などとボランティアに向かうのではなく、個人が自家用車などでボランティアに向かうのは慎重になる必要があるということです。

 宮城県社会福祉課相原幹司課長「特に能登地方は今、道路事情が大変悪いということで往復にも非常に時間がかかります。ほとんどの所がまだ災害ボランティアの場所を限定的に行っております。あとは大渋滞が起きているので、極端な話でいえばガス欠になってしまって車が動かなくなっってしまえばますます渋滞の原因になってしまう。そういうこともございますので。落ち着いたらボランティアというニーズは高いですし、かつ長期的に必要になると思います。今は(個人でいくのは)我慢していただいて、その時が来たら精一杯ボランティア活動をしてければと思います」