2022年、宮城県涌谷町で男性から現金を奪おうと包丁で刺し死亡させたとして強盗致死などの罪に問われている男の控訴審で、仙台高裁は無期懲役とした一審判決を破棄し懲役28年を言い渡しました。

 住所不定無職の松川雄太郎被告(28)は2022年11月、涌谷町の三川栄治朗さん(当時64歳)の自宅で現金を奪おうと包丁で刺し死亡させたとして強盗致死の罪などに問われています。

 一審の仙台地裁は松川被告に無期懲役の判決を言い渡しましたが、弁護側は「意図的に刺したとする事実認定は誤りで、量刑は不当」などとして控訴していました。

 23日の控訴審で仙台高裁は「包丁は被害者とのもみあいにより刺さった可能性が高く、積極的な加害行為は 認められない」と指摘し「被害者に意図的に包丁を向けた場合に比べて、非難の程度は小さい」として一審の判決を破棄し、懲役28年の判決を言い渡しました。

 仙台高検は「判決の内容を検討して適切に対応したい」とコメントしています。