仙台市と宮城県が導入を検討している宿泊税について、郡仙台市長は6月議会での関連議案提出を先送りした理由を、ホテルなどの宿泊事業者に丁寧な説明をする必要があるためと述べました。

 郡市長「(宿泊事業者の)負担となる導入コストの実態も把握しながら、対応策を検討する必要がある。関係の皆様に丁寧な説明をしたいと考えており、今議会の提出を見送ることにした」

 宿泊税については宿泊者1人1泊当たり仙台市が200円、宮城県が300円を課税する案をそれぞれ示しています。

 仙台市と宮城県は仙台市の宿泊者について一律300円とする方向で同意はしていますが、市と県の配分をどうするかや修学旅行や部活動の合宿を免除するかなどで調整に時間が掛かっています。

 宮城県の宿泊業関係者からは、宿泊税を導入することで客足が遠のく恐れがあるなどとして反対の声も上がっています。6月には仙台市の宿泊業関係者が、宿泊税の撤回を求める要望書を提出する予定です。

 郡市長は先送りの理由として、こうした事業者の負担感をより詳しく把握するとともに丁寧に説明をしていく必要があるとの姿勢を示しました。今後、宿泊税導入に伴うシステム改修の費用などの負担軽減策も検討していく考えです。

 宿泊税の関連議案については、県も6月議会への提出を見送っています。