観光客にも人気の宮城県のすしにも値上げの波が押し寄せています。米やのりが値上がりしていて、すし店からは悲鳴が上がっています。

 創業60年以上の気仙沼市のすし店、ゆう寿司です。職人が握る旬の味が人気で、観光客などでにぎわっています。

 「すごいおいしかったです。こんなに立派ななのにお手頃価格だからうれしいです」「このセットでこの値段だと、とてもお得かなと思います」

 人気は、1000円から2000円のリーズナブルなランチメニューです。すし店が今頭を悩ませているのが食材の値上がりです。 宮城県産のササニシキとひとめぼれをブレンドしてシャリに使っていますが、前年の猛暑の影響で仕入れ価格が3月から20キロ当たり1300円ほど値上がりしているといいます。

 1カ月に使う米の量は約60キロで、電気代やガス代なども高騰する中での新たな負担に頭を悩ませています。

 ゆう寿司バイパス店加藤昌之代表「前年もお米が不作な地域がありましたから、そちらが豊作になりましたら十分な量が取れるので価格も落ち着くと思うんですけど、上がった値段は下がらないので」

 値上がりは米だけではありません。巻物や軍艦に欠かせないのりも値上がりしています。多い時で月600枚使う海苔の価格が、以前より2割から3割ほど上がっているといいます。

 店では今のところ値上げはせず対応していますが、このままの状況が続けば価格に転嫁せざるを得ないと考えています。

 ゆう寿司バイパス店加藤昌之代表「上がった分は売値の方の値段も上げていかないと釣り合わないので、なかなかコストを下げると言っても息子と話し合いながらどういう内容のすしにするかを考えながらやっています」