前年の猛暑の影響で、旬を迎えている初夏の味覚ホヤの水揚げ量が激減しています。

 宮城県石巻市の雄勝湾で行われているホヤの水揚げは、例年6月に旬を迎えこれから最盛期となります。

 水産会社海遊伊藤浩光社長「ホヤが死んで、サンゴが付いている状態」

 ホヤは出荷するまでに海中で3年から4年かけて育てますが、前年の猛暑の影響で伊藤さんが育てているホヤの9割が死滅し、水揚げ量が激減しています。

 ホヤの養殖に適した海水温は24℃ほどとされていますが、前年は26℃から27℃と水温の高い時期が続いたことが影響とみられています。

 水産会社海遊伊藤浩光社長「この高水温は初めてですよね。温暖化なんで仕方がないとはいえどうやって対応していくか、漁師の問題なので」

 例年、50トンほど水揚げしていますが、仲間の漁師からホヤを仕入れ、不足分を補おうとしていますが、それでも5分の1ほどに落ち込む見込みです。

 水産会社海遊伊藤浩光社長「一番の旬でおいしくて皆さんが食べる時期ですけど、市場にもあまり出回らなくなってるしちょっと厳しい」

 今後2年から3年は影響が続くとみられ、伊藤さんはおいしいホヤを多く人に届けるため、養殖方法を変えるなど工夫を重ねたいと話します。

 水産会社海遊伊藤浩光社長「養殖方法を変えて、深場で養殖などの方法でやっていくしかないのかなとは思います」