ロシアのプーチン大統領は、インドのモディ首相と会談しました。ロシア側は経済から軍事面まで関係強化につながったとアピールしました。

 プーチン大統領は、モディ首相を公邸に招くなど歓待しました。

 しかし、笑顔の下には深刻な悩みが隠されています。

 中国です。インドと中国は対立関係にあります。

 クレムリンに近い関係者は「モディ首相の真の狙いは、中国との関係に釘を刺すことだ」と述べています。

 これまでプーチン大統領は、中国とインドの対立を利用して影響力を発揮してきました。

 しかし、ウクライナ侵攻の長期化で、ロシアの影響力は減り、中国とインドに対する立場は逆転しました。

 モディ首相はプーチン大統領に「今は戦争の時代ではない」と直接苦言を呈したこともあり、ウクライナ侵攻には厳しい立場です。

 モディ首相は中国との関係強化が不可欠なプーチン大統領の弱い立場を理解したうえで、原油の値下げなどしたたかな交渉を行っているとみられます。