9日、記録的な大雨に見舞われた島根県出雲市では、県道が崩落しました。

かろうじて、落下を免れた地元のタクシー。車内に設置されたドライブレコーダーには、その瞬間が映っていました。

タクシーは、客を下ろして戻る途中でした。ドライバーは、前方に巨大な穴を発見。慌ててハンドルを左に切ります。

ドライバー:「道路が陥没しておりまして。溝にハマりましたので、助けてもらえませんか」 無線:「陥没?」 ドライバー:「みさき道路が陥没しています」 無線:「車は通れる状況?」 ドライバー:「車は通れません。車を離れます、危ないので」

ドライバーが車を降りた直後、崩落は起こりました。

10日、ドローンで調査すると、崖は車幅ギリギリのところで、海に向かって大きく崩落しています。

出雲観光タクシー・渡部稔社長 「左に寄って止まったおかげで滑落はなかったんですが、あれ(陥没)を右に回避していたら、恐らく車両ごと道路の下に、海岸の方へ落ちていった。基本的には“左に回避”というのが、我々の指導ではあるんですけど、ドライバーさんもそれを忠実に守って、けがもなく、本当に不幸中の幸いでした」

ただ、一部地域が孤立しています。孤立状態となっているのは約230世帯、540人が生活する観光地、日御碕地区。

付近で観光業を営む人。

ヴィラいづもや・木村昌夫さん 「(物資など)これからどう影響が出るかわからない。国交省の船が来て、何人か乗って帰った。生業としての事業が立ち行かなくなるかな、当面」

午後には、『DMAT』も現地入りしました。

DMATの医師「透析が必要な患者がいるので、その人をどうするのか、現場に行って判断しようかと」

梅雨前線の影響で出雲市では、1日で200ミリを越える雨が降りました。