出雲大社近くの県道が崩落。一部地域が孤立しています。

 海に面した斜面が「崩落」しました。島根県出雲市で約540人の住民が孤立しました。

 事故の起点には片側1車線の道路が見えます。白いタクシーが山肌に身を寄せています。

タクシー会社社長 「(とっさに)陥没をよけた。右車線が日本海に向けて10メートルくらいにわたって落ちた」

 寸断したこの道は出雲観光の大動脈。「出雲大社」と目と鼻の先にある「みさきうみねこ海道」です。そんな観光に欠かせない道路が無残にも崩落。

 崩落事故の原因は9日の大雨。車の通行はできなくなりました。

 この道の終着点には島根半島の最西端、日本海に面した「日御碕」があります。日御碕地区では約540人の住民が孤立しているほか、観光客も身動きが取れない状態にあるといいます。

日御碕コミュニティセンター 「観光客も数十人ホテルで足止めされている」

 町は観光が柱なだけに、宿泊施設は対応に追われています。

地元の宿 「今、キャンセルの手続きを随時、連絡している。30人です」

 孤立地区では水道や電気などのライフラインに問題はないそうです。

孤立地域のホテルから来た人 「きのうは本当にどうなるんだろうと。こちら側に来られてほっとしてる。(街への送迎の)バスが帰ってくるそうなので」

 孤立した地区の女性は別の地域に住む息子から食料を受け取り、3キロの道のりを歩いて帰るといいます。

孤立地域から物資を取りに来た人 「身動きが取れない。他人事だと思っていた。水道も電気もきているのでありがたい」

 道路は復旧のめどが立っておらず、助けが必要な住民の元に災害派遣医療チームが向かっています。