ロシアと西側の大規模な身柄交換により釈放された野党指導者イリヤ・ヤシン氏は、自らは不当にロシアから追放されたと考えていると述べました。

 イリヤ・ヤシン氏ら、解放されたロシアの反体制派指導者らが2日、ドイツで記者会見しました。

 ヤシン氏は刑務所に入れられた当初から身柄交換には反対していました。

 今回もロシアにとどまり闘い続けるとして出国も拒否しましたが、同行していたロシア連邦保安庁職員から、自分以外のケースの身柄交換に影響すると迫られたと述べました。

 また、交換の直前、ロシア当局から恩赦を求めるプーチン大統領宛ての嘆願書を書くよう求められたということです。

 ヤシン氏は「暴君で殺人者」だとみなすプーチン氏に慈悲を求めることはできないと拒否したと述べました。

 ヤシン氏は、今回の交渉でプーチン大統領が長年こだわっていたロシアの工作員らが釈放されたことを受け、「プーチンに新たな人質を取る動機を与えた。プーチンはこれからも人質を取り続けるだろう」と述べ、ロシアで不当な拘束が続くことを指摘しました。

 そのうえでヤシン氏は、ロシアの政治犯を釈放するためにはウクライナとの戦争を止める必要があると述べました。