歴史的な日経平均の下落に衝撃が広がるなか、世界の株式市場も落ち込んでいます。

 上海株式市場では5日、代表的な株価指数の「総合指数」の終値が前日比で1.54%安となり、2月以来ほぼ半年ぶりとなる安値水準に落ち込みました。

 中国では政府の経済対策への期待がある一方、景気の先行きへの不安が強まっています。

 今月5日の株価は午前は一時上昇する場面もありましたが、その後は海外市場の下落からリスクを避ける動きが広がり、ハイテク株など幅広い銘柄が売られました。

 一方、台湾の株の指標も8.35%の下落で、記録的な急落となりました。

 世界中のAI(人工知能)の開発に欠かせない半導体生産の最大手「TSMC」などを中心に、ハイテク産業の株価が大きく値を下げています。

 5日のヨーロッパの株式市場はアジア市場の下落を受け、続落して取引が始まりました。

 取引が始まったロンドンやパリ、ベルリンなど株式市場の指数はいずれも2%から3%の下落となっています。

 さらに、5日のニューヨーク株式市場でもダウ平均株価が再び急落して始まり、一時、1200ドル以上値下がりしました。

 先週発表された7月の雇用統計が市場予想を大幅に下回るなど、アメリカの景気後退への懸念を受けたもので、前営業日の終値から1000ドル以上下げたのは2022年の9月以来、およそ2年ぶりです。