日経平均株価の乱高下が続くなか、日本銀行の副総裁がさらなる追加の利上げに否定的な考え方を示したことから株式市場では日経平均株価が上昇し、外国為替市場では円安が進行しました。

日本銀行 内田眞一副総裁 「不安定な状況の時に利上げするということはないと申し上げられるわけです」

 日銀の内田副総裁は講演で、今週に入って過去最大の下落幅と上昇幅を記録した日経平均株価の乱高下を踏まえて「金融資本市場が不安定な状況で利上げすることはない」と発言しました。

 7日の日経平均株価は一時900円以上、下落しましたが、内田副総裁の発言を受けて一転して上昇に転じ、1100円以上、値上がりする場面もありました。

 また、外国為替市場では、日銀がさらなる追加利上げに慎重だとの見方から円を売ってドルを買う動きが強まり、円相場は一時1ドル=147円台後半まで円安が進みました。

 先月31日の会見で日銀の植田総裁が年内のさらなる追加利上げの可能性に言及したことやアメリカの景気減速への懸念から、円相場は5日には1ドル=141円台まで急速に円高が進行していました。