タコの滑り台、56年の歴史に幕。別れを惜しむ声が。

 3日から解体工事が始まった、北海道旭川市にあるタコ型滑り台。1日に開かれたお別れ会の様子では、子どもたちがタコの体に直接メッセージを書き込んでいます。

お別れ会参加者 「(Q.なんて書いたの?)ありがとうって…」

 しかし、思い入れが強いのはむしろ大人かもしれません。

 「昭和58年からずっとここであそんでました!」。

お別れ会参加者 「2歳から近くの保育園にいたので毎日来ていました。久々に来たらこんなに小さかったのかなと思って…すごく感慨深かった」

 「わたしの大切な思い出」。

お別れ会参加者 「いつもは来られないがここにあるという安心感。なくなるのは寂しいなと…」

 竣工(しゅんこう)は56年前の1968年。地元企業の寄付が原資でした。

 デザインしたのは彫刻家の工藤健さんです。

 最初の案はタコをモチーフにしたものではなく、抽象的な造形でした。

タコの滑り台をデザインした工藤健さん 「抽象形態ということ自体あまり分かってもらえない。それでだいぶ議論したが『それじゃ上に頭をつければタコになるじゃねぇか』と…」

 そして、完成したのがタコの滑り台。最盛期には全国におよそ250基あったということです。しかし。

 先週の映像では平日だったせいか、公園の真ん中でぽつんと佇んでいました。撤去後はどうなるのでしょう。

 今回、老朽化で撤去となったタコの滑り台ですが、来年5月に設置される遊具もモチーフはタコだということです。