11月のアメリカ大統領選挙に向けて、民主党のハリス氏と共和党のトランプ氏による初めてのテレビ討論会が行われ、激しい応酬が繰り広げられています。

 討論会はABCテレビが主催し、全米に生中継されています。

 冒頭でハリス氏が歩み寄って両者は握手を交わして、経済問題から論戦が始まりました。

 まずハリス氏が「中間層を強化する政策持つ候補者は私だけだ」と訴え、トランプ氏の法人減税や関税政策を批判しました。

 これに対しトランプ氏は自身が大統領の時は、関税を引き上げたが、「インフレはなかった」「現在のインフレは史上最悪で国家が破綻する」と反論しました。

 また移民問題についてトランプ氏は、「不法移民が街や建物を占拠し、暴力行為に及んでいる。速やかに排除すべきだ」と主張したのに対し、ハリス氏は、議会で「国境警備の強化法案」が成立しなかったのはトランプ氏が圧力をかけたからで「問題解決より選挙の争点にすることを優先した」と強調しました。

 また討論のなかでトランプ氏が「不法移民が飼い猫や犬を捕まえ食べている」とたびたび主張したのに対し、司会者から「事実ではない」とたしなめられる場面もありました。