全国の警察が認知した去年の刑法犯が73万件を超えたことが分かりました。3年連続での増加となり、特殊詐欺の被害額は過去最悪となる721億円を超えました。

 警察庁によりますと、去年の刑法犯の認知件数は73万7829件で、戦後最少となった2021年のおよそ57万件から3年連続で増加になりました。

 強盗、恐喝、窃盗などによる金銭を狙った犯罪の被害の金額はおよそ4019億円で過去最悪となったほか、特殊詐欺も認知件数が2万987件、被害金額が721億円を超えて件数・金額共に過去最悪を記録しました。

 SNSを悪用した闇バイトや「匿名・流動型犯罪グループ」による多様な犯罪も刑法犯増加の要因の一つになっています。

 また、企業や政府機関などの情報などを狙ったサイバー攻撃による被害が222件になったほか、虐待の疑いがあるなどとして警察から児童相談所に通告した児童の数は12万2378人に上るなど、あらゆる犯罪数が最悪を更新、もしくは高い水準が続いています。

 警察庁は「我が国の犯罪情勢は厳しい状況」とし、各種犯罪について対策を進めています。