バレンタインデーまであと5日。チョコレート商戦が佳境を迎えるなか、原料のカカオ豆が歴史的な高値となっています。いわゆる「カカオショック」への対応を取材しました。
■カカオ豆高騰 バレンタインどうする
キラキラの宝石のようなチョコレート。義理チョコに本命チョコ、そして自分への“ご褒美チョコ”と、いよいよバレンタインまで、あと5日です。
日本生命のアンケートでは、物価高にもかかわらず、およそ8割の人がプレゼントの金額を「増やす」または「変わらない」としています。また、自分へのプレゼントの平均額は去年より496円アップし、4761円となりました。
しかし今年、バレンタイン商戦を直撃しているのが、カカオの高騰、いわゆる“カカオショック”。
チョコレートの原材料であるカカオが歴史的な高値なんです。2年前に比べると、およそ4倍になっています。原因は天候不良や需要の増加などだそうです。
これを受け、チョコレートの価格も大幅値上げに。帝国データバンクによりますと、集計のある2022年以降で初めて1粒400円を超え、最高値を更新しました。
高島屋では今年、チョコレートを他の素材と組み合わせて価格を抑えた商品を去年のおよそ2倍の40種類ほどに増やして対応しています。
■2年前の約4倍…代替原料開発も
そんななか今、注目されているのが、ゴボウを使ったチョコレートふうの菓子「GOVOCE」。カカオを一切使わずにゴボウでできているんです。
作ったのは、ゴボウ茶などを手掛ける食品メーカーです。
ゴボーチェを開発 あじかん研究部 平尾凌さん 「ゴボウでこういうことができるよねというのを知っていただくために、ゴボウの風味をあえて残している」
主な成分は焙煎(ばいせん)したゴボウだそうです。ゴボウだけに食物繊維やポリフェノールを豊富に含んでいるといいます。また、ノンカフェインです。
ゴボーチェを開発 あじかん研究部 平尾凌さん 「焙煎ゴボウとハイカカオに含まれる香気成分。この香気成分が非常に似通った成分を持っていた」
焙煎ゴボウを研究するなかで偶然、ゴボウとカカオに8つもの香気成分が共通することを発見したといいます。
ゴボーチェを開発 あじかん研究部 平尾凌さん 「チョコレートのアレルギーがある人、カフェインが取れないような、例えば妊婦さんとか、そういった人たちに選んでいただいていると聞いている」
カカオの高騰により大手の菓子メーカーでも短期間で複数回、チョコレートを値上げするなか、カカオに代わる原料の開発が進んでいます。