2019年から立体化工事が進めてられてきた仙台市の国道4号箱堤交差点は、雪の影響で開通が1日延期され9日となりましたが、慢性化する渋滞の解消へ期待が高まっています。

 タクシー運転手の鈴木一裕さんは、業務の際に箱堤交差点を通過することが多いということです。

 鈴木一裕「右折ラインが信号との距離が短いので、直進ラインにまで右折車が止まるようになるんです」

 通行量の多さから箱堤交差点では渋滞が慢性化していました。それが解消されるかもしれません。

 開通するのは、国道4号仙台バイパス箱堤交差点を中心とした卸町から苦竹までの1.4キロの高架区間です。

 交差点付近の通行量は、多い日で1日当たり8万台と東北最大です。朝のラッシュ時には6キロ余り渋滞が発生するほか、渋滞が原因の交通事故も多い交差点でした。

 このため国は、2019年から総工費120億円をかけて国道と市道の立体化工事を行ってきました。

 完成した高架区間は片側2車線で、市道との立体的な交差により渋滞の解消や事故の減少につながると期待されています。

 周辺には、仙台トラックターミナルや仙台市中央卸売市場など物流拠点が多く、輸送の円滑化にも期待が寄せられます。

 「朝の渋滞がかなりひどかったので緩和できて。一番は事故ですが、それが無くなることが我々にとってもうれしい。かなり期待している」「事故が多かったからずいぶん無くなりますよ」

 一方で、走行する車線については一部変更があることから注意が必要です。例えば、白石・岩沼方面に向かって高架を走行して、箱堤交差点南側の卸町交差点に入った場合、直進と右折はできるものの、仙台港方面への左折ができません。

 卸町交差点で左折する場合は、高架には乗らず、下にある側道を直進する必要があります。

 新たな高架区間の通行の開始は、雪の影響で1日延期され9日午前5時となる予定です。