領土や安全保障について、ウクライナ不在のままロシアと交渉を進めるアメリカの仲介にゼレンスキー大統領が不満を表明しました。

 安全保障会議が開かれているドイツ・ミュンヘンで、ゼレンスキー大統領は記者団に、トランプ政権が求めているウクライナの「レアアース」などの権利の一部をアメリカに譲渡する契約に署名しなかったと明らかにしました。

 アメリカからの支援への見返りに供与するとみられていましたが、「合意はまだ我々を守るものになっていない」としています。

 トランプ政権でウクライナ・ロシア問題を担当するケロッグ特使は、現実的なアプローチが必要だとして、戦闘の終結には「好むと好まざるとにかかわらず、敵対者と話し合わなければならない」と述べました。

 交渉にはプーチン大統領の関与が不可欠とする一方、ケロッグ氏は「停戦交渉にヨーロッパの席はない」と発言したとロイター通信が伝えました。

 こうしたなか、ポーランドの外相は17日にパリでヨーロッパの首脳らが集まる緊急会談の開催が計画されていると明らかにしました。